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ゲームシナリオライターになりたい人のためのブログ。

あんこといんことうんこの境目が知りたい。

いいシナリオと、売れるシナリオの違い

ライター向け

私はB級映画が好きです。

特に個人的ヒットは、

殺人超能力を持ったタイヤが人を殺しまくる『ラバー』という映画。

何も言わない、表情もない、だけどなんだか

哀愁漂うタイヤちゃんが可愛く思えてくる……

まあ、人には絶対にオススメできない映画であることは

間違いないです。

設定はぶっ飛んでいるけど、

ちゃんとタイヤちゃんに感情移入できるような

ストーリー展開してるので、シナリオとしては悪くないと思います。

まあでも、売れないですけど。

絶対興味惹かれないとは思いますが、気になった方は

殺人タイヤが超能力で立ちはだかるものすべてを破壊する映画「Rubber」予告編ムービーとかいろいろ - GIGAZINE

これを見れば、全て分かります、とリンク貼っておきます。

お金払ってまで見る必要はないです(笑

 

 

……なんて前置きから入りましたが、

ただラバーを紹介したかっただけで、

特に重要な意味はないので、サクッと本題に入ります。

 

『いいシナリオ』、て何ですかね。

もし、「いいシナリオって何ですか?」と質問されたら

私は、『誰に対して』、『どんな形式で公表するもの』についての

いい、悪いについて聞いてますか? と訊ねると思います。

 

いいシナリオ、て漠然とした質問だからです。

 

これが、『20代後半の働く女性』をターゲットにした

恋愛シミュレーションアプリ』と限定されたとしても、

そのユーザーにとって『癒し』を与えたいのか

『爽快感』を与えたいのか

はたまた、通勤中とかの合間にプレイしてほしい

夜寝る前のひとりっきりのゆっくりした時間にプレイしてほしい

とか限定してもらえると、さらに答えやすくなります。

 

そうなると、ターゲットとなるユーザーが

欲しいと思う感情を与えられるシナリオを書けば

『いいシナリオ』なんじゃないかな……と判断しやすくなるので。

 

さて、でも、物語の展開もしっかりしていて、

きっちりラストを締められたとしていたとしても、

それでは売れるシナリオとは言い切れないです。

 

ここで、『どんな形式で公表するか』が関わってきます。

恋愛シミュレーションアプリ、となると

だいたいが1日5話を無料で読めるタイプなので

5話ごとに、先が気になるようなヒキをつくらないといけない。

 

けれどこれ、毎回毎回対象キャラとキスする寸前……とかで

終わらせるわけにもいかないので、

恋に発展する直前、ラブハプニングが起こる寸前、

ラブラブして盛り上がってる最中、

ちょっとだけ悲しい展開になりそうな予感、

恋愛は上手くいきだしたのに、

それ以外(仕事だったり、家族の問題が勃発)で大きく運命が動きそうな

波乱を含ませる……etc

 

などなどのシーンを、盛り込まなければいけなくなってきます。

これが『PSVita』で売り出す乙女ゲームだと、

5話毎のヒキを入れる必要はなくなってきます。

ゲームの世界に没頭できるよう丁寧な展開を描いて、

2周、3周プレイしていくと物語の全貌が見えてくる……

という作り方になってくるかな、と。

 

アプリ系のシナリオばかり書いていると、

コンシューマー系のシナリオが書けない。

逆にコンシューマー向けのシナリオを書いていると、

アプリ系のシナリオが書けない。

 

つまり、いいシナリオは書けても、売れるシナリオは書けない。

そんなライターさんやディレクターさんの悩みを聞くことが

ちらほらありました。

それは、誰に対して、どんなポイントを踏まえればいいかを

意識しきれていないからなのかな……と感じます。

 

これが『小説』となってくるとまた変わってきます。

 

ときおり、雑誌に宣伝のために載せるサイドストーリーを

書いてほしいとお願いされることもあるんですが

これは小説形態を取って書くことが多く、

ここではキャラの内部を見せて魅力を伝えたり、

キャラ同士の掛け合いを見せて、世界観の楽しさを伝える

ことが目的になってくるので書き方がガラッと変わります。

 

ゲームの小説化(ノベライズ)、マンガ化(コミカライズ)も

珍しくなくなってきていて、そういう形態で見せるとなると

意識することが変わってきます。

 

どれも文字を書く仕事だから……と振られることがあるんですが

最初のうちはとにかく戸惑ってました。

でも、ゴールが見えてれば迷うことは少ないかと。

 

ともかくどんなことも、どこへ向かおうとしてるのか、を意識してみると

迷いが少なくなるかなぁ……と思い、

今日はこんな記事を書いてみました。