シナリオライターになりたい人のためのブログ。

あんこといんことうんこの境目が知りたい。

30代フリーランスの将来への不安

フリーでシナリオライターをしていて30代に突入すると、
漠然とした不安に駆られてきます。

ある程度お仕事を続ければ、付き合いのある企業が増え
依頼も定期的にもらえるようにはなりました。
けれど、今まで窓口となっていた担当者が退社されたりして
そこから仕事が途絶えたことをきっかけに、


このまま同じように仕事を続けていくことってできるのかな?


・・・なんて考えるようになりました。
私の場合、恋愛シミュレーションの仕事を主にしているので
いつまで自分の感覚が通用するのか、なんてことも気になります。

そういう不安は他の人にもあるのか
最近、友だちのライターさんが会社に所属した、と聞く
機会が増えました。


でも『不安』て、とても漠然として曖昧なものなんですよね。


どうしてそう感じるのか、それを解消するにはどうしたらいいのか、
指針がないと、結局は何をしても完全に払拭はできない気がします。

ということで色々考えました。
どれが正解、こうすれば絶対大丈夫、なんて保証は一切できませんが、
これからのことを考えるきっかけができたらいいな、と
記事を書いていきます!


まず、第一に不安になる理由として、
ゲームって、小説やアニメやマンガ、舞台やドラマ、映画とかと比べると
まだまだ歴史が浅い分野だからかな…と。

ファミコンが出たのが私が小学生の頃。
そこから一般家庭にゲームで遊ぶということが浸透したと考えると、
まだほんの数十年の市場なんですよね。

エンタメ業界全体で見ると、まだまだ新参者だと思います。
なので他と比べると、
新人の教育体制が整ってなかったり
職業として安定していないような・・・。

この前、全く異業種の人たちの飲み会の場で
「ゲームのシナリオライターって食べていけるの?」
と聞かれました。

専業で食べてるんですけど、と思いつつ、
これって一般の人でもすぐ分かるような
ゲームシナリオライターがいないからかな…なんて、ぼんやり思いました。
虚淵 玄さんなら知ってたりもするんですが、
アニメの人というイメージが大きい)

ゲームシナリオライターはこうやって生きていけば安泰だ! という
ベンチーマーク(指標)が見当たりにくいのが、
不安を生む要因のひとつだと、考えます。


・・・と、大きな土台の話からしちゃいましたが、
次は自分自身について掘り下げていきます。

話の創り方については人それぞれなのですが、
私の場合、自分がときめくか否か、という感覚で
恋愛シミュレーションゲームのシナリオを書いています。

そうなると、年を重ねていくにつれて
その感覚が鈍りやしないだろうか……という不安に駆られます。
このノリは対象となるユーザーに響くのか? と。

あと、昔ほど体力と気力が持たなくなってきて
徹夜はもうできない、ということにも不安を覚えます。
(徹夜しないペース配分で仕事するのが正しいのは分かってます;)

そうなるともうあれですね、
怖いもの知らずで、がむしゃらにやってきた元気がスーッと抜けていって
落ち込みループに入り込んでしまいます。

このループに突入すると、
とことんネガティブ思考に陥っていきます!(私の場合)

そうなると、
「私なんて宇宙のミジンコだからフッと消えてしまっても、
誰にも気付かれやしないんだ・・・」
なんてことになってきます。
あー、ほんと、鬱陶しい奴だな私。

このままの状態だと何もいいことはありません!
誰かが優しい言葉をかけてくれたとしても現実は何も変わらない。
じゃあどうしたらいいかと言ったら、
結局、自分の将来を保証できるのは自分だけなんですよね。


つまり、漠然とした不安に打ち勝つには
『勉強して考える』
ということしかないと思い至りました。


常に考えて自信を持って突き進んでいると、
いつもまとわりついていた不安はいつの間にか消えます。

ゲーム市場全体を見ると、
席巻していたアプリ市場が成熟して少し停滞してきている。
このまま先細っていくのか? といえば、そうでもない。
制作者が工夫を凝らして、RPGなのに新しい見せ方をしたゲームが
売り上げを伸ばしていたりする。

そういうことをちょっとでいいから観察していると、
どんなところが面白くてユーザーに好まれてるのか感じることができます。
シナリオの見せ方もちょっとした工夫で新しくなると気付けます。
すると、その知識がこれからの強力な武器になりますよ!

感覚が古くならないか? というのも、杞憂です。
立ち止まってしまったら古くなるだろうけど
常に人気のものをチェックして、それを取り込むことをしていれば
いきなり時代遅れになったりはしません。

流行っている少女マンガや人気のドラマを観てみる。
すると、ディーン藤岡さんが何でも出来すぎて
やっぱりかっこいいわ・・・と、そりゃ人気出るよね、と分かります。

体力については、運動すればいいだけです。
適度に運動すればストレス発散になるし、
健康にもなれて体力も気力も維持できる。

常に前を向き、健康的で
色んなことに興味を持って行動している人は
とても魅力的に映ります。
そんな人たちには自然と、人や情報、仕事も集まってきます。

企業に属して毎月給料をもらえることではなく、
そういった魅力を持っていることが、
本当の安定だと思います。

なので、もしも不安になってしまったら・・・。
散歩をして身体を動かして、本を読んだりしましょう。

私は、小説だけでなく、
マーケティングやプロモーションなどの本も読みます。
人がどんなふうに考えて動き、どんな影響を与えるのかという
プロセスを知ることが好きなので。

物を売るためには、人の感情を動かすのが大事、ということが
面白い物語を書くことにも共通していると思います。

けれどこれは、私なりの考え方。
自分独自の何かを持っているだけで、
立ち止まってしまった時にどちらに向いて歩いていけばいいのか、
どれが自分の道なのか、判断する助けになると思います。


▼2016.06.28 追記

このテーマにちょうどピッタリな本に出会えました!
のでここに追加で書いておきます。

仕事。

仕事。


世界から猫が消えたなら」という小説を書かれた
プロデューサーの川村元気さんが、クリエイティブな世界で
一流と呼ばれる仕事をしている方々にインタビューした本です。

35歳ですでに現役の映画プロデューサーとして活躍し、
さらには小説もヒットさせている川村さんが
自分は心から「仕事をしたいです」と言えるのかどうかという
自問から始まり、
山田洋次さんや秋元康さん、篠山紀信さんや坂本龍一さんといった
様々な分野の一流の人たちに、自分と同じ頃にどんなことを考え
どうやって壁を乗り越えたのかなどの話を聞いていきます。

単なるインタビューものと違って面白いな、と思ったのが
いつの間にかインタビューする側とされる側が逆転していたりするところ。

また、最初にどんな質問をするのかを提示して
最後にはインタビューの要点をまとめているので
一度読んで気になった方のインタビューを、
後ほど簡単に復習できるところがオススメポイントです。

「壁を乗り越え、一歩抜け出す」唯一無二の仕事術。

30代であともうひと踏ん張りしたい人にオススメの一冊です!


仕事。

仕事。


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もちろんアフィリリンクです。