シナリオライターになりたい人のためのブログ。

あんこといんことうんこの境目が知りたい。

モチベーションの維持のしかた

今、Unityをいじっていて

ふと自分がプログラマだったときのことを思い出しました。

というより、プログラマから、Webデザイナに転職したときの

苦しみを思い出したんです。

 

私は商業高校の情報処理科を出てそのまま就職したので、

デザインの勉強はしたことがありません。

でも、少しでもクリエイティブなことがしたいから

Webプログラミングの技術をアピールして

デザイン会社に応募したら採用されたんです。

やったー、と思って入社したものの、

そこで待ってたのはデスロード。

 

Webデザインのチームをまとめるチーフが

二面性のある天才肌の人で…。

機嫌がいいときはいっつもニコニコで、

気軽にいろんなことを教えてくれるけれど、

とたん、不機嫌スイッチが入ると

「あ?」

としか返ってこなくなるような人で…。

もうとにかく、胃が痛かった。

毎日出社するたびに、今日の機嫌はどうだろう

…とビクビクの日々でした。

ほんとはすぐにでも辞めたかったけれど、

その人の感性と技術はとにかく素晴らしかったので、

少しでも近づきたいと、必死にがんばりました。

 

けれど、プログラムは答えはひとつなのに対して

デザインに明確な答えはありません。

 

クライアントが、元気で明るい感じ、と言ったとして

それをピンクと黄色で表現するか、

赤を使うか、オレンジにするか、

白黒にしても、マンガの集中線や吹き出しを使って元気さを表すこともできる。

人が思い描く元気って、いっぱいあるんですよね。

 

最初に出された課題が、「高級感」のあるサイトのデザイン。

高級感と言っても、ボルドーやネイビー、はたまた深い緑や黒、

色を思い浮かべるだけでアレコレ出てきます。

あえて白地にして、目立たせたいところに金を使うとか

そういう表現もありますし…。

デザインを習ったことのない私は、ともかくたくさん資料を買い込んで

それを参考につくっては、

チーフに提出して駄目だしをもらい…。

できない悔しさと、否定される言葉にボロボロになりながら、

それでも食らいついていたら、

なんとかWebデザイナーと名乗れるようになりました。

 

その会社は、社長に問題があって倒産寸前までいったので

そのときのメンバーは解散になりましたが

あのとき、言葉は厳しいものの、

根気よく面倒を見てくださったチーフに

感謝しています。

(でもやっぱり、性格が合わないから、

二度と会いたくはないのだけど)

 

そこで身に着けたデザインを武器に、アプリ開発会社に入って

徐々に徐々にゲーム業界に入っていけたので

あそこでの数年は、とても大切なものです。

 

それで、本題のモチベーションの維持、について。

 

最近、Unityをいじっていて

なんであの時のことを思い出したのかというと、

すでに書いたんですけど

 

デザインには答えがない。

けれど、プログラムには答えがある。

 

…ということ。

 

シナリオもデザインと同じく答えがない部類に入ります。

クライアントから、「こんな感じのものがつくりたい」と依頼があり

その望みを叶えるためにシナリオを書きますが、

キャラクターが優しい人、って設定だった場合、

優しさにも種類があるから色んな描き方ができるじゃないですか。

 

言葉は厳しいけど、態度は優しい。

にこにこといつも朗らかで、見るからに優しそうな人。

すごく不器用だけど、実は優しい人。

(※実際はどの種類の優しさなのか、ちゃんと決めてから書き始めます)

 

だから、ライターさんによって、同じキャラクターを書いても

違う書き方になるんですよね…。

できあがったものが全く違うシナリオだとしても、

設定からズレてなければ、どれも正解。

 

…そう、答えはひとつじゃない。

 

この、答えがひとつじゃないっていうところが!

モチベーションに大きく響いてくる…!!

 

Unityをいじってると、このキャラをこう動かせたい。

 

と思ったら、

 

この関数を使って、この値を設定して…

うーん、動かないなぁ、なんでだろ?

ああ、ここの値が間違ってた!

やったー動いた!!

 

…てなるんですよ。

ちゃんと思い通りに動いた瞬間の、達成感たるや。

目に見えて分かりやすいから、やってよかった、と

苦労したことすら楽しめるんですけど

 

シナリオだと、規定の量を書ききったとして

「あれ、あそこの表現大丈夫かな?」

「もっといいセリフあったかも」

と考えてしまう。

 

だから、一本書き終えても、スッキリ喜べないことが多いんですよね。

何より書かないとお金にならないので

深く振り返る前に、もう次の仕事へ…と頭を切り替えなきゃいけないし。

 

プログラムだったら実行して、すぐに不具合が出るから

じゃあそこを直そう、となるけど

シナリオの間違いは分からない…。

もちろん、監修者がいるのでその方がOKと言ってくれればいいんですけど、

まあ、うん…監修者のOKをもらった後に

全部ひっくり返された過去が何度かあるので……

また、あんなことが起きやしないかと懐疑的な私がいる。

 

だからといって、今日は何KB書けた!(1KB=500文字)

と、自分のモチベーション維持のために量で計ってみても、

一晩寝かせて次の日に見直したら、半分以上書き直す…ということもあるので

これもオススメできない。

 

ハッキリと、こうするといいよ! と提案はできないんですが、

私は今、シナリオの仕事をしながらUnityの勉強をしているので

ひとつひとつ何かでできるようになる達成感を味わえていて、

それが全体的なモチベーションアップにつながってます。

 

ひとつのことにかかり切りになると客観性を失って

自分って駄目な人間かも…となりやすいので、

これ好き! これ得意! という別な趣味などを持って、

うん、自分はやればできる! と自信回復につながる

何かをしてみると、いいかも。

 

スポーツでもいいですね。

昨日よりも今日は、100m多く走れた。

距離は伸びなかったけど、気持ちよく走れた。

前より楽になったから体力ついてきたかも~。

 

…などなど。

モチベーションて、ようは自信かな、と。

自分ってすごいなと思えることがあると、

全体的にやる気向上につながるかと思います。