シナリオライターになりたい人のためのブログ。

あんこといんことうんこの境目が知りたい。

初心者向けのシナリオの書き方【テレビドラマ編】

シナリオ、と一口に言っても

ゲームのシナリオ、

ドラマの脚本、

舞台の脚本、

ドラマCDなどの音声作品の台本

…と、媒体が変わると呼び方も変わって

書き方も変わってきます。

この書き方の違いで、最初、色々戸惑ったのを思い出したので

それぞれについて特徴をまとめます。

 

 

初心者向けのシナリオの書き方【ドラマCD編】

を書いてから、

アクセス数が倍に伸びているんだけど…

そんなに関心を集める内容だったのかな。

もし、シナリオに関して

こういう情報が欲しいとかあれば

リクエストください~。

私で答えられることなら、お答えしますので。

 

今回は、【テレビドラマの脚本】について

書きたいと思います。

 

とはいえ、実は私、テレビのお仕事は

したことないんですけどね。

経験ないのに何を書くんだ!

…と怒らないでください。

確かに未経験なんですけど、私が通っていた塾

映画やテレビ、アニメの脚本を書きたい方へ―MTA実践シナリオ塾

ここで先生から教わったことで

「勉強になるなぁ!」と感じたことを

今回はお伝えします。

詳しく書き方を教えて欲しい! という場合は

塾生募集中なので、ぜひMTAに通ってみてください。

少人数制で、課題にそってみっちり教えてくれるので

すごく為になりますよ。

 

で、肝心のポイント。

テレビドラマの脚本を書くときは

ここを意識するように、と言われたのは…。

 

音声だけでも何をしているか分かるようにする

 

・人物の感情は行動で表す

 

この2点。それぞれ解説していきますね。

 

音声だけでも何をしているか分かるようにする

とは?

 

映画館で映画を観る場合は、

「さ、観るぞ!」と気合入れて行くじゃないですか。

気合は入ってなくても、映画館に足を運んで

座席に座った時点で他のことはできず、

じっくり集中して見る体勢になる。

けれど、家でテレビを観る場合、

だいたいが何かをしながら…だったりしません?

 

これ書いてるの冬なので、

こたつに入ってみかんを食べながら…もあるし、

スマホをいじって、アプリで遊びながら観る人も

いるかと思います。

もちろん、集中して見ている人もいるだろうけれど

だいたいが何かをしながら、で見ていると想定して

役者さんのセリフや、効果音、音楽などで

今どんなシーンか伝える努力をするそうです。

 

ゲームだと、画面見ながら操作して遊ぶものなので

そこが違うなぁ…と感じて

印象に残ってました。

脚本を書く段階ではなく、

演出の領域になることかもしれませんが、

これを踏まえたうえで脚本を組み立てると

より完成度が高まるんじゃないかと思いました。

 

・人物の感情は行動で表す

とは?

 

これは、サンプル交えて話しますね。

例えばカフェにいる男女のシーンを描いた場合。

 

▼サンプル(ドラマ脚本)▼

女性「何よそれ!」

 

   彼女は声を荒げて、手元にあった水の入ったコップを手にした。

   そして、それを向かいに座る男性に浴びせる。

 

女性「そんなこと言われても、私は関係ないから」

 

   勢いよく立ち上がり、そのまま彼女は振り返ることなく

   靴音を鳴らして店を出ていった。

▲サンプル(ドラマ脚本)▲

 

これを私が普段書いている、

ゲームのシナリオにした場合。

 

▼サンプル(ゲームシナリオ)▼

女性「何よそれ!」

 

彼女は怒りを覚えて、すぐ近くに水の入ったコップを手にして

勢いのまま向かいに座る彼に浴びせた。

 

女性「そんなこと言われても、私は関係ないから」

 

そうとだけ言い残して、イスから立ち上がる。

胸の奥がむかついて、イライラする思いを抱えながら

店を後にした。

 

▲サンプル(ゲームシナリオ)▲

 

どっちにせよ、彼女が彼に何かを言われて

怒ってるんだな~と伝わると思います。

けど、ゲームシナリオの場合は

文字がそのまま画面に表示されるので

彼女の心情についても描写しています。

 

胸の奥がむかついて、イライラする思いを抱えながら

 

…このシーンだと書かなくても伝わるとは思うけど

サンプルで分かりやすくするため、

あえてこんな描写にしました。

ゲームだと、立ち絵(キャラクターイラスト)の表情に限りがあり

あまり複雑な感情を表現しきれなかったりするので

その場合は文字で描写することになります。

 

けれどテレビドラマの場合、

こういう内面を書かれると、

役者さんや演出家がどう表現すればいいか、曖昧になります。

 

なので、

 

   勢いよく立ち上がり、そのまま彼女は振り返ることなく

   靴音を鳴らして店を出ていった。

 

と、行動を細かく書きました。

ゲームならイライラしながら店を後にした、で済むけど

ドラマはそれを元に演技をするので、

こんな感じになります。

 

脚本は、ドラマという作品の設計図のようなもの、

それを基にたくさんのスタッフが動くことになるので

誰が見ても分かる表現を心がけるよう、言われました。

 

この2点が私としては、いつも書いているものと違い

すごく勉強になったんですがどうでしょう。

ドラマ脚本の勉強をしている人には

分かりきった内容かもしれないし、

違うかも…と感じるところあるかもしれません。

 

ただ、まったくの未経験で執筆に挑むときには

少しくらい役に立つかなぁ…と思い、

この記事を書きました。

 

残りの舞台脚本についても

書いていきたいと思います!

このシリーズは、

“シナリオ書き方講座”というカテゴリーで

ひとくくりにしてるので、まとめて読みたい人は

そのカテゴリーから読み返してみてください。